一言書評 〜聖刻シリーズの感想〜


聖刻1092第三部黒き僧正編(2001/11/29)

 暫く読んでなかったワース、一気に第三部を読破しました!すごい!あまりの展開についてけない!なので、私が頭の中整理する意味で、まとめをしてみたいと思います^^;。

<八の聖刻>

<白き操兵>
リュード・ムレ・オーラ
ニキ・ヴァシュマール

<白き王>
フェン

最初から主人公勤めてますね。早い話が神。
FSSと対比するとわかりやすいですが、
既にアマテラス的存在。素手で操兵倒せます。
そして<聖剣エル・ミュート>の持ち主。
<八の聖刻>

<黒き操兵>
リュード・ムレ・オーム
ハイダル・アナンガ

<黒の大師>
魔人ダム・ダーラ

フェンの宿敵。どうも簡単には死なないらしい。
次回作「第四部教都編」でも大復活するらしい。
今回は<黒き僧正+黒き操兵>という飛んでもない
<八の聖刻>2つ分の力で挑んできた。
<八の聖刻>

<黒き僧正>
黒炎龍
ヴァルダ・カーン

<炎蛇の錫>

今回の主題となった<八の聖刻>。
古操兵→月狼→火龍→バリオン・シーカと
乗り移っては力を吸い取って戦った。
搭乗者もイーシュナ→オーザム→ダム・ダーラ
と変遷したが、正体は<炎蛇の錫>。
<操兵モード>と<黒炎龍モード>があるらしい。
<輝ける者>
ジュレミィ

ジュレ・ミィ

フェンの姉である<輝ける者>の魂を宿す。
<月の門=ユイーズ>の最上位らしい。
なので<月の門><カルラの呪操兵>である
<ユィノ・ルーズ・ルー>に載ったりもしてる。
<三聖剣>はこの御方のおかげで発動している。
<八機神>

<風狼の操兵>
タイクーン・ロウ・ブライマ

<風の門>
フェンレイのゾマ

元<聖華八門>の長として、フェンと戦った。
<ダム・ダーラ>に、フェンの現世での父親であり
<封印者>でもあった<ハオ>の身体を素体として
造られた人外の者。<タイクーン>を得てからは
世捨て人のような暮らしをしていたが、<八機神>の
乗り手<選ばれし者>としての使命を受け、参戦する。
亡き<月の門>カルラの影・ラーパティとともに行動。
<八機神>

<木龍の操兵>
ムゥノ・ヴァシュラ・アヌダーラ

<南部の猪>
ガルン・ストラ

伝説の<八機神>アヌダーラに<選ばれし者>。
<聖剣プレ・ヴァースキン>の持ち主。
以前の乗機<パラシュ・バラーハ>は、
<アヌダーラ>を元に作られた模造品。
<アヌダーラ>を屈服させるために戦った
<アヌダーラ>VS<バラーハ>戦は必見!感動!!
<八機神>

<月狼の操兵>
ユィノ・アビ・アルタシャール

<銀の貴公子>
クリシュナ・ラプトゥ

<聖剣アル・ス・レーテ>の持ち主。
以前の乗機<アビ・ルーパ>は、
<アビ・アルタシャール>が原型となった模造品。
今回一番波乱の運命を味わった人。
前世は<西方の黒き魔女=イーシュナ>。
<黒き血>を受け、<黒アルタシャール>となり、
<イーシュナ>として<アルタシャール>に
<僧正>を取り込み<炎蛇アルタシャール>となり、
最後は<僧正>に取り込まれそうになり、
<火龍>の援護で何とか助かった。お疲れ様。
<八機神>

<火龍の操兵>
フェノ・ヤーマ・アシュギニー

<紅蓮の練法師>
拝火(アバダ)のオーザム

静かなる熱き男、アバダのオーザム。
<アシュギニー>は乗機であった古操兵
<フェノ・ヤークシャ・キランディ>の中に封印されていた。
<火の門主=ムルガム>と戦い、乗機であった
<フェノ・カル・マヌガーヤ>から、最大の武器
<龍骸>を奪い取って付けた最強の<火の操兵>。
<僧正>を取り込むため、<ダロト>を利用し、
<クリシュナ>と戦ったりもした。
現在は妹の<メル>がアシュギニーを受け継ぐ。
<八機神>

<土虎の操兵>
ツォノ・パドゥマ・クベーラ

<土の門>
ツファオのダロト
神殿騎士バール・テンドル

故国再興のため<僧正>を利用しようとした。
<オーザム><クリシュナ><イーシュナ>
<蒼狼鬼><ダム・ダーラ><ダハール>など
全ての者を利用しようとするが、結局勝てず。
<八の聖刻>の巨大さを思い知り、<八機神>に
<選ばれし者>として目覚め、フェンに協力する。
<クベーラ>は乗機であった古操兵<マ・ソウグ・シーカ>
に封印されていた。この操兵も<ダム・ダーラ>から
授かったという曰く付き。

 主要と思われる<八の聖刻><八機神>それに<輝ける者>がこんなとこ。他にも<白き女王>だの<八聖者=プル・オ・ルガティ>だの<老>だのいっぱい出てきてるし。神に近い人、神そのものの人、その縁者や魂を受け継ぐ人、ものすごく壮大な話になってきてます。まだ<八の聖刻>も5柱残ってるし、<八機神>も3体出てきます。まだまだ先は長いようです。ガンバっていきましょう^^。

 勿論、人間ドラマもすごかった!見所盛り沢山でした!全ては書ききれないし、覚え切れもしないのですが、私の小説の読み方として<このキャラにはこの声優!>というのがありまして、勝手にキャスティングをさせて頂いておりますので、それを紹介したいと思います。特に思い入れ強く、<絶対この人!!>っていうのに限定してますのであしからず(笑)。

クリシュナ・ラプトゥ/塩沢兼人
これは読み始めた当初から全く変わらず13年!
クリシュナ的キャラはやはり今は亡き塩沢さん!
イーシュナの時は、どんなイメージかなぁ?
最愛のジュレには誰がいいだろ??
ジュレを本多知恵子さん、フェンを矢尾一樹とすると
それはそれでZZっぽくって楽しそうですね^^。
カセット文庫では矢尾さんフェンやってましたしね♪
ガルンも自分の中では未定です。渋い人〜。
オーザム/速水奨
最初はキャラが掴めなかったのですが、
仮面を外して素顔をさらし、意外にハンサムで
メルという最愛の妹を守るために戦う熱き男!
ってことで、完全に速水さんに決定!!
妹思いなのは、やっぱり菅生修のイメージ^^。
最期も格好良かったなぁ。もっと活躍してほしかった!
セリフ回しもしゃべり方も、全てが速水キャラだよ〜。
テルガー・カムリ/森功至
実直にして正義を重んずる真の騎士、
<聖四天王><西部の餓狼>
<黒狼騎士団“狼の爪”>部隊を率いる隊長。
クリシュナと運命的な出会いを果たし、
真剣勝負の中で深い友情に結ばれ、
その友のために、友が愛する者のために殉じた、
男の中の男!わたし的にはミッターマイヤー!
のイメージですね^^。むっちゃかっこいい!
普通の人間でありながら<八機神アルタシャール>
<炎蛇アルタシャール>と死闘を演じ、最後には
愛機<ランバー・ウォルン>と<同化>して
<人機一体>となってまで激戦を繰り広げた。
「<西部の餓狼>と呼ばれたこの俺を見くびるなっ!」
「我が身が滅ぶとも、魂は消えぬ!!」
彼の勇姿はやはり語り継がねばならぬでしょう^^。
イスルギーン・ツベルク/若本則夫
<聖四天王><東部の荒鷲>
傭兵として酒浸りの生活をしていたが、
最後には主君に巡り会え、戦いの中に命を全うした。
少し前の話の登場人物ですが、<北部の猛虎>
<南部の猪>にも匹敵する強さはかっこよかった!
ロイエンタール的な役回りであったこともありますが、
イメージ的にはウッド・チャックのような存在でありました。
なので若本さんは動かない^^。むっちゃかっこいいし!
カッシート・スヴェンセン/子安武人
<黒き僧正編>で登場し、かなり重要な役所を演じた
ヒゼキア=スラゼン連合王国で野心に燃えた男。
スラゼン公女・エルシェラの情人という地位を利用して
一国の王となろうとしたのだが、なんせ周りは普通の
人間がいない状況だし^^;。いいように使われて
殺されてしまったちと悲しい存在ではある。
美形で自分の容貌を武器に女性に取り入る、
という辺りから、イメージ的には子安さん。
いやまじで、かっこいいシーンも多々あったのですよ!
とにかく第三部、必見ですって!
サラート・ジャベル/柏倉つとむ
こちらもヒゼキア=スラゼン連合王国より。
<蒼狼鬼>ガシュガル・メヒムが指揮する
<グルーンワルズ亡霊騎士団>の副官をやってくれた。
柏倉さんと言えば、グレミーとかダイ・ガードの佐伯みたく
小狡い役が多いようにも思いますが、イメージ的には
妖刀伝で信長に仕えていた最初の頃の森蘭丸です^^。
ものすっごく<副官>ってイメージがぴったりで、
しかもその仕える人が鬼のような人ってのも合ってるし^^。
ザゴーラ・ジャベル/小林修
こちらもヒゼキア=スラゼン連合王国より。
何も言うことはありません。サラートの父なのですが、
要は存在自体が<ブラウンシュバイク公オットー>
その人なのです。もうどこがどうとかではなく、
あらゆるところがそっくりそのまま!言動から、出自から
それ以外もいろいろとね!こういう対比も面白い^^。

 こんなところでしょうな。<ゾマ><ラーパティ><ガシュガル・メヒム><青髭ジャラン・ナム><ダロト><ダム・ダーラ>など、癖のあるキャラも多いのですが、あまり気にせずに読んでしまってますね。というか、気が付くとみんな大塚周夫になってたりでびっくり(笑)。ガシュガルは玄田哲章さんが一番合いそうではありますが。シーンや挿し絵によっても微妙にイメージ変わったりするのですよね〜。音声化されることあったらうまく配役してほしいなぁ。表にしたのは譲れないけどね!長くなったけど、第四部にも期待しよう!!


邂逅の聖巨神(98/09/24)

 聖刻(ワース)1092もかなり壮大な話になってきました。ロボットモノ、格闘モノ、戦争モノに宗教、神話が混ざると、かくも遠大なストーリーになってしまうのですねぇ。様々な国、人々がそれぞれの思惑で入り乱れて繰り広げられていく物語は他にも多々ありますが、こいつもその中でかなり上位にランキングされる程に成長したと思いますね。

 聖刻を最初に観たのは、ほんの偶然。たまたまソノラマのコーナーで目に留まった全くの新人の新作小説。ちょっと興味を惹かれて買って読み始めたのが始まりでした。作者はかつて「ホビージャパン」と肩を並べた「デュアルマガジン」という雑誌の元編集長・「千葉暁」。「ワース・プロジェクト」を展開しているチーム・「伸童舎」は、ソノラマでは前作として「装甲騎兵ボトムズ」の外伝的流れを汲む「青の騎士ベルゼルガ」を、さらには故あって降板した「永野護」のあとを受けて「機動戦士ガンダムZZ」のメカデザイン関連を引き受けたチームとして記憶に残っている。(伸童舎については、スニーカーのアルスマグナも連鎖して買った(笑)) またスタート時には、キャラデザイン関連を前作ベルゼルガなどでも人気を博していた「幡池裕行」が担当(現在は神宮寺一氏に変わっている)。

 このように個人的にツボを押さえられた魅惑の布陣で展開されようとしてる「ワース」の世界が面白くないわけがない。加えて、やはり登場キャラのかっこよさ!(^^) レイピアの達人 銀の貴公子クリシュナ・ラプトゥ、誇り高き聖騎士 南部の猪ガルン・ストラを初めとする聖四天王、聖剣プレ・ヴァースキンを携え古操兵シィフ・バイロンを駆り、同化の秘術を体現する若き戦士ラマール・クランド、八機神タイクーン・ロウ・ブライマを駆る風の門の練法師フェンレイ・ゾマ、そして伝説の秘操兵・八の聖刻たる白き操兵ニキ・ヴァシュマールを駆る勇者フェン。みなかっこいいことこの上ない。まだまだ終わる気配を見せない展開に期待が膨らむばかりです(^^)。

 当初の予想を遙かに上回る展開を続ける「聖刻」の世界。パラレルに同じ世界観でワースブレイド、聖刻群狼伝・群龍伝、コミック、ゲームと幅広くメディアミックスされてますが、やはりこの「1092」が一番だと私は思います。是非、ご覧あれ!!(^^)