作品を通して、常に感動と今ではあまり見られなくなった熱きメッセージを伝えてくれる漫画家・藤田和日郎さんの作品についてです。
からくりの君(2000/07/26)
OVA化されたのを知ったのは、からくりサーカス新刊の帯だったからそれほど前でもないのに、スカパーキッズステーションはもう放映してくれました^^。嬉しい限りですね〜♪ 原作は短編「夜の歌」収録の、からくりサーカスのからくり部分の元になったと思われる名作ですね^^。キャラクターも生き生きしてて特徴がそれぞれあり、シリアスな中にも笑いあり、長編でひたすら語り続けてくれている藤田さんではありますが、やはり短編にこそその本来の力を感じますね^^。原作本も読み返してみるとほんとそう思います^^。
キャラについては、下の方のからサー1巻の時に語ったとおりですが、キャスティングがめちゃめちゃ良かった!!! 鳶加当・加当段蔵こと睚弥三郎には“若本規夫”(説明不要!)、からくりを操るからくりの君・蘭菊には矢島“リリーナ”晶子でした^^。姫さまってところもあってるし^^、突然自爆なんかしてくれちゃうとこは、かなり意味深でしたね(謎笑)。キャストのトップでもあり、全編しゃべりっぱなしの加当の若本さんは、合い過ぎてる〜!! 普段寡黙かつ辛辣に、要所要所で渋く決めてくれる準主役が多いので、これだけたくさんのセリフを短い時間で一度に聴けるのはめったにないので^^、もう若本さんファンはそれだけで観るしかないでしょう^^。
アニメとしては、原作コミックが藤田氏の初期短編集であることもあり、今ほどに構図や描写が洗練されてる訳ではなかったのですが、その辺りが本作で補完されてる感じでよかったなぁ^^。洞窟の中で蘭菊が加当に「どうぞ」と詰め寄るシーン、その直後のずっこけるシーン(笑)、逆に加当が蘭菊に自分の正体を告げるシーンの演出変更、それとやはりアニメならではの加当の軽妙な忍通しの戦闘シーンは、アニメ版でさらによくなった点だと思います^^。原作から好きな人も、そうでない人も是非是非観てほしいなぁと思います^^。
からくりサーカス(12)(2000/05/07)
あまりにも心が辛い時、人は何かごしでないと、その現実に触れられない。しろがねは感情を殺せと教えられる。それは心に仮面をかぶらせること。顔に出る感情を隠すものが仮面。心を隠して無情にならねば、地獄を渡っては行けない。
あまりに非常なるゾナハ病の現実を前にして、熱い心を持ちながら心を鬼とし悪魔として生きることを決めた鳴海。この先どんな試練が待ち受けてるかわからないけど、仮面が教えてくれた真なる優しさを持ち続け、真夜中のサーカスに挑んでくれることだろう。鳴海の姿に励まされつつ、これからも頑張っていきたい。鳴海も多くの子供達に夢を与えるために、またそれを守るために頑張ってほしいと思う。
からくりサーカス(2)(98/02/22)
今回のお話では、泣いてばかりいた勝が誰よりも強い意志を身につけるまでに成長する過程が語られている。そして人形のように育てられたしろがねにも徐々に人間の感情が。笑い方を知らずに育った感情を持たない女性が、ふっと笑顔を見せるシーンは最近よく見ますね〜。そして、加藤の兄ちゃんだけは、変わらずまっすぐに突っ走ってます(^^)。
強い奴ってのは見たいですよ〜(^^)。いいですよね〜ほんと(^-^)。藤田さんもお疲れさまです。これからも頑張って下さい(^^)/
からくりサーカス(1)(97/12/14)
ブカブカ ドンドン。
藤田さんのお話は「うしおととら」以来。うしとらは単発不定期で始まった頃から好きでずっと買い続けました。なんだかすんごいお話になってしまったけど、最後は笑って大団円。よかったです〜。小説は今後も続くのかな?楽しみ楽しみ♪
さてさて、今回の「からくり」は、前作「からくりの君」(短編集 「夜の歌」所収)の現代編という位置づけでしょうか?鳶加当、幻術(めくらまし)の加当こと加当段蔵は、中国拳法の愉しい兄ちゃん・加藤鳴海の先祖(?)、人形使いの一族はやはり文渡家の流れをくむのでしょうか?っま、だんだんひとつところに集まってくるそうなので、今後に期待しましょう(^^)
勝、しろがね、鳴海の関係が、どことなくA.M.のヨシュア、アイラ、ガルーに似てるなぁと思ったのは・・・私だけですね(笑)。
最後に恒例の名台詞。今回の熱いキャラ・鳴海の兄ちゃんが「ぼく一人が死ねば・・・」なんて言う勝に向かって言う言葉です。
「あきらめるな!おまえはまちがっちゃねえんだよ。キツい時は「助けて」とどなれ! ハラが立ったら悪態をついてやれ!! おとなしくかっこつけてあきらめんな、 あがいてあがいてダメだったら そん時ゃ・・・にっこり、笑うしかねえけどよ。」強いぞ、かっこいいぞ(^^)。もっともっと活躍してくれ、鳴海の兄ちゃん(^^)。そして勝くんの成長にも期待しましょう(^^)。